2019/10/23
テレワーク ~BYOD (Bring Your Own Device) ~
Q.IT系中堅企業のS社では、厚生労働省の「働き方改革」の指導や経費節減推進のため今年から新しい働き方としてテレワークで仕事を開始することとなりました。社員は、社外での仕事や在宅での仕事のため親の介護や子育ての時間が出来、また通勤時間をなくすことにより就業時間にあてることも出来るようになりフルフレックスタイムで柔軟に働くことが出来ます。仕事にはPCやマルチコピー機(複合機)が必要ですが、それぞれ自前のPCとコンビニエンスストアの複合機を使うことになっています。しかし経営陣は、社外秘の技術や営業機密も含め漏洩を危惧しています。重要な輸出管理上の問題点を解決するには、どうするべきでしょうか。
A.個人のPCを企業の仕事に使う際には、セキュリティー面での問題が多々発生します。インターネット上の個人的な閲覧等により派生したPC内のファイルやデータ等の漏洩は、リスクとして常時つきまとうことになります。また、コンビニエンスストア等の外部コピー機に関しても資料や文書等の漏洩が発生するリスクはぬぐい切れません。テレワークを開始する前に、会社用と個人用のPCを別にする、コピーは原則外部で行わない等の規則を定める必要があります。技術者は勿論、他の社員、また仕事を依頼している外部の業者に対しても徹底する必要があります。必ずファイルは出社時に保存した媒体で手渡し、コピー機使用については、重要な文書等は必ず社内の機器を使用する等、注意することが重要です。より柔軟な働き方を選ぶことが出来る良さがあるテレワークですが、常に情報漏洩リスクと背中合わせにあることを理解して実施する必要があると言えるでしょう。輸出管理については、特に注意する必要があります。
関連法規等
・輸出貿易管理令別表第1
・外国為替令別表 他
参考文献
・厚生労働省 リーフレット「働き方改革 ~一億総活躍社会の実現に向けて~」2019年4月 https://www.mhlw.go.jp/content/000474499.pdf 訪問日2019年10月7日
・岡本ゆかり「勝手BYOD」を始める、怖いもの知らずの新人」 日経XTECH 2019年4月5日
・稲垣宗彦「テレワークの強い味方 コンビニ複合機の徹底活用術」 日経XTECH 2019年4月19日
関連サイト
・富士通マーケティング「働き方改革」
https://www.fujitsu.com/jp/group/fjm/mikata/special/workstyle/index.html
訪問日2019年10月7日
・パナソニック「働き方改革ソリューション」「働き方改革」
https://www.panasonic.com/jp/business/its/workstyle.html 訪問日2019年10月8日