解説

外国為替及び外国貿易法

 

Y.Hirose

 

 この法律は外国為替に関する箇所と外国貿易に関する箇所で出来ている法律です。そして略称である「外為法」という呼ばれ方が、よく知られています。

このサイトでは貿易に関する法律箇所を扱いますが、その中でも工業関係に関するものを主として扱うことになります。

 

 外国為替及び外国貿易法(以下、外為法と略す。)は、多くの枝葉となる小さな法律を持っています。それは政令・省令・規則・告示・通達などで、たびたび改正されたり削除されたりします。それゆえに外為法は、複雑であると昔から言われてきました。

 

 外為法の改正は時代の流れとともに行われます。それは科学技術の発展や政治的な動向から、徐々にあるいは劇的に法律が変化するものです。その中での大きな改正のひとつは、東西冷戦が終結したあたりにもあります。そのため輸出規制対象国も大幅に変化し、現在では旧ソヴィエト連邦の1国であるロシアなどの共産主義諸国に対しては、以前のような強い風当たりがなくなっています(ただし北朝鮮を除く)。従って中華人民共和国(以下、中国と略す。)に対する輸出についても、以前と比べると厳しい規制が布かれてはいません。これから輸出を進めてゆくうえで大きな追い風となっているといえます。

 

 最近の輸出規制の中心となっているのは、テロリスト集団・大量破壊兵器開発国・国連武器禁輸国や地域等となっています。これは国自体のみを規制するというより個別の対象や地域も含めた範囲の概念に変化したと言えます。日本では前記の対象として国家としてはイラン・イラク・北朝鮮、そして外国ユーザーリストで規制された企業や団体等に対して特に厳しい規制が敷かれています。

 

 

アジアの茶器   撮影:y.hirose
アジアの茶器   撮影:y.hirose

 

 

 

 

 

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