2018/11/12

ハードディスクドライブの暗号機能

Q.情報機器メーカーのL社は、新しい暗号機能の付いたハードディスクを新規開発しました。この製品は、プリント基板に実装された暗号化専用のICチップ(TPMセキュリティチップ)により、ハードディスク内部で完全に暗号化する仕様となっており、処理速度が最速で現在業界一の性能となっています。輸出の際、注意すべきことは何でしょうか。
 
A.暗号機能が付いたハードディスクドライブは、外為法関連法規で輸出規制されています。L社製品の仕様が、対象アルゴリズムを用いたもので対称鍵の長さが56ビットを超えるもの又はこれと同等の非対称アルゴリズムを用いたもので、データの機密性確保のための暗号機能を有するように設計又は改造したものか否かをまず確認する必要があります。下記条文に該当した場合、輸出許可が必要となります。なお、衛星航法システム関連については他項番で判定、情報システムのセキュリティ関連については各条文で判定する必要があります。市販の暗号装置及び暗号機能を実現するための部分品は、特例で規制対象外とされています。
 
関連法規等

・輸出貿易管理令別表第1の9項(7) 省令第8条第九号イ(三) 平成3年通商産業省令第49号
 
条文
九 暗号装置又は暗号機能を実現するための部分品であって、次のイからホまでのいずれかに該当するもの(第三条第十九号ハ(二)2、本号へ、第十一号又は第十条第五号イに該当するものを除く。)
 イ 対称アルゴリズムを用いたものであって対称鍵の長さが56ビットを超えるもの又はこれと同等の非対称アルゴリズムを用いたものであって、データの機密性確保のための暗号機能を有するように設計し、又は改造したもの(当該暗号機能が暗号機能有効化の手段を用いないで使用することができるもの又は暗号機能が有効化されているものに限る。)のうち、次の(一)から(四)までのいずれかに該当するもの((五)から(十三)までに該当するものを除く。)

 

(三〉電子計算機若しくは情報の記録及び保存若しくは処理を主たる機能として有するもの又はこれらの部分品((一)又は(二)に該当するものを除く。)

 
 【条文(三)の関連】
次の(一)又は(二)に該当しないもの *
(一)情報システムのセキュリティ管理を主たる機能として有するもの
(二)デジタル通信装置、有線若しくは無線回線網による電気通信回線を構築、管理若しくは運用するための装置又はこれらの部分品((一)に該当するものを除く。)

 

注:2012年9月27日版を改訂 平成29年12月、大幅に法律改正されました。

*の行のみ条文を分かりやすくしています。